2012年2月17日金曜日

EZRUN 3650Mモドキについて考えてみる

EZRUN 3650Mモドキについて考えてみる。

hobbypartzというアメリカの通販サイトの動画で、通常の540サイズのブラシレスと3650Mモドキ(内部が380サイズ)の比較動画があり、その中でオフロードトラックにそれらのモーターを取り付けてコースを走行し、その時の最大消費電力を測定した結果が出ていた。

両方ともkV値が約3300程度だったと思うが、最大消費電力は約2倍の差があった。この結果から、内部380サイズのモーターは540のモーターに比べて約半分の出力しか得られないということになりそう。

しかし、3650Mモドキの10Tモーターは、少なくともTT-01に付けている状態ではかなりのスピードが出る。感覚的にトルク感はそれほどでもないが高速でのびる。パワーもおそらく23Tの競技用モーターと遜色無いレベルと思う。

調べてみると、モーターってちょっと不思議なところがあって、負荷が高ければ高いほど、勝手に電流が増えちゃうという特性がある。もちろん、最大電流はモーターによって違うし、380サイズのものは540サイズのものより一般的に電流が流せない。しかし、そもそもオンロードの1/10のラジコンを加速させることを考えた場合、その加速時にモーターの流せる最大の電流になっていないのではないかと思う。

ここで、モーターが高負荷となる状態がどう言うものかを考える。モーターにとっての負荷とは、おそらく、ESCが出力しているあるべきローターの位置に対して、どれだけ回転が遅れているかということになると思う。

しかし、ESCはそもそもローターの現在の位置を把握していて、それより少し進めたところにローターを動かそうとする。その少し進めた状態の度合いにより、モーターに流れる電流はある程度決まってしまって、モーターの出力できる最大の電流なんて、全然流れていないのではないかと思う。

通常の加速において、モーターの許容する出来るだけ多くの電流を流そうとするならば、進角をより進めた状態に設定する必要があるが、標準的なESCは平均的なブラシレスモーターの効率の良いところをうまく使える用な進角設定になっていると思われ、となると、そのような過度な進角は設定されていないことになる。

だとすると、1/10のラジコンの加速時の負荷は540サイズのモーターに比べて380サイズのモーターの方が高くなり(ESCの指定するローターの角度からの遅れが540サイズより少し多い・・・というか、ESCが指定した位置に移動するまでの時間が長くなる分、540サイズのモーターに比べて、角度が遅れている時間が長いという表現か?)、その結果、電流も多く流れると予想する。

つまり、380サイズのモーターは、540サイズのモーターに比べ、加速をした場合の電流はそれ程低くなく、余力が少ない状態で常に回され続けているのではないかと思う。

となると、逆に、540サイズのモーターをより有効に使うならば、380サイズのモーターに比べてギア比を重くしてあげるか、進角を進めて上げる必要がある。

ギア比を重くした場合、加速が鈍ってしまいそうだが、鈍った分を電流を多く流して補おうとするので、車や自転車でギアを重くしたときほど、加速は鈍らないはず(車や自転車はギア比を重くしても出力は大きくならないが、モーターはギア比が重くなると出力が大きくなる)。そして、ギア比を重くしたことで最高速はより速くなる。

ギア比を変更しないのであれば、余裕のある加速をしている540サイズのモーターに対して、進角を進めた設定にすることで、より鋭い加速が出来るようになるのではないかと思う。ESCの指定した位置に対して現在のローターの位置がより遅れた状態では、より多くの電流が流れ、その結果モーターの出力が上がると考えられる。

センサー付のブラシレスモーター用ESCには、この進角設定や、可変進角の設定ができるものがあるが、これらの設定は、余力のある540サイズのモーターに対して、その余力を出来るだけなくす効果があると考えればいいのかな。

ただ、これは結果として消費電力が高くなり、更には発熱量が多くなる。この熱をうまく発散してやることができないと、モーターは本来の性能を発揮できない。

3650Mモドキモーターは、この点において優れている。缶が540サイズでなおかつフィン状になっているため、放熱が効率よく行えている。つまり、放熱できる容量は540サイズのモーターに引けを取らない、もしくは上回っているため、余力のない状態で走り続けても熱的な問題が起こらないということになる。

とまあ、こんな感じで、適当な仮定やら想像やらでだらだらと書いてみたが、全く理論的に証明されたことでもなく、実験的な裏づけもないので、単なるヨタ話として読み流していただければと思います。

それでも、3650Mモドキのモーターは、格安ブラシレスシステムでありながら、初心者にはぶったまげるくらいのスピードを手に入れることが出来るすばらしいシステムであることは間違い無いと思いますです。

0 件のコメント:

コメントを投稿